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値上げは大義名分で

長く営業活動をしているとモノを売り込む、という活動だけでなく、納入価格を上げていただくという、いわゆる「値上げ交渉」も必要なときがあります。

この記事では、インサイトラーニング株式会社代表 箱田 忠昭さんが著書『新版「高いなぁ」と言われても売れる営業のしかけ』で解説している、「値上げ交渉に必要な大義名分をご紹介します。

 箱田 忠昭(はこだ ただあき)

日本コカコーラの広告部マネージャー、エスティ・ローダーのマーケティング部長、パルファン・イヴ・サンローラン日本支社長を歴任。昭和58年、インサイトラーニング株式会社を設立。現在代表取締役。プレゼンテーション、ネゴシエーション、セールス、時間管理等のコミュニケーションに関する専門家として、企業人の教育研修に専念。インサイトラーニング株式会社

値上げは大義名分で

セールスパーソンにとって、お客に値上げをお願いする仕事ほど骨の折れることはありません。できれば、避けたいと思うとても厳しい交渉です。

でも、値上げを実現できなければ、こちら側も利益が出なくなり困ってしまいます。

そこで、スムーズに値上げを実現するためには、相手に納得してもらえるだけの「大義名分」が必要となります。

例えば、原油高、ユーロ高、ドル高、バイオ燃料による原料高、全般的な人件費の高騰、オーストラリアの干ばつ、港湾ストライキ等、誰でも知っている事実です。

こうした理由なら取引先も理解を示してくれる可能性が高いのです。

「昨年から続いている原油高によって、わが社の生産コストは10%も上昇してしまいました。生産性の向上や、経費の削減、賃金のカットなど、考えられるあらゆる手段を講じて対処してきましたが、コスト上昇分をすべて補うことはできていないのが現状です。かといって、商品の品質を落とすことはできません。それこそお客様にご迷惑をおかけすることになります」

と言って、原油高に対するこれまでの取り組みを説明します。

そして、値上げのお願いをするのです。

「そこで、ご相談です。わが社もこれまで以上の経営努力を行っていく覚悟ですが、それだけではこの難局を乗り切ることができません。ぜひ、御社には5%の値上げにご協力いただけませんでしょうか」

取引の打ち切りを恐れてビクビクするより「事業を安定して続けるためには、値上げは必要」と自信をもって切り出すことが得策です。

POINT
・値上げから目をそらさない、値上げの必要性をしっかり説明

徹底した事前準備を重ねる

さて、大義名分があれば、必ず値上げ交渉が成功するわけではありません。相手にとっても、値上げに応じるということは自社の大事な利益を減らすことにつながるのですから、そう簡単なことではありません。

値上げ交渉をより有利に進めるためには、事前準備を重ねることです。その準備の1つとして、綿密な想定問答を用意し、交渉の模様を実際にシュミレーションすることです。

実際に値上げを要求したとき、例えば「それなら他社から買うよ」と揺さぶりをかけてくる顧客は少なくありません。このとき、準備が不足していたら、「そう言わずに何とかお願いします」程度の返答しかできません。しかし、それでは相手を説得できません。

だからこそ、実際の交渉の場面においてどう切り返すかを、社長から社員にいたるまで事前にしっかり考えておくことが大事です。

POINT
・想定問答に基づき、事前に社内で練習をしておけば自信を持って交渉に臨める

(『新版「高いなぁ」と言われても売れる営業のしかけ』をもとに編集)

 

『新版「高いなぁ」と言われても売れる営業のしかけ』
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