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日本企業に浸透していないマーケティングの4つの本質とは。~海外の外資系企業に学ぶ組織の在り方~

夕景

マーケティングや営業の場面では、「マーケティングオートメーション」という言葉をよく耳にするようになりました。「マーケティングオートメーション」は、企業の営業プロセスを部分的に自動化し、営業活動の効率化を図るマーケティング手法の一つです。

しかしながら、マーケティングオートメーションを導入しても、なかなか上手くいかないという企業も多いのではないでしょうか。その背景として、海外と日本におけるマーケティングの違いが原因の一つとしてあげられます。

それでは、海外と日本のマーケティングの違いとは何でしょうか。アメリカの外資系企業を例に、海外のマーケティング組織についてみてみましょう。

参考:マーケティングオートメーションとは?登場した背景と代表的な3つの機能

アメリカと日本のマーケティングの違い

アメリカの外資系企業の営業プロセスにおいては、「アウトソーシング」「分業」が機能しています。グローバルに給与計算システムを提供しているIT企業オートマティック・データ・プロセッシング(ADP)を例に見ていきましょう。

見込み顧客(リード)獲得のアウトソーシング

ADPの場合、営業マンは一切飛び込み営業をせず、外部のテレマーケティング会社と提携して、見込み顧客(リード)のリストを提供してもらいます。営業マンの仕事は、その得られたリストへ訪問するところから始まります。

納品後のプロセスの分業

また、営業をかけて成約に至ったのち、納品した後のトラブル対応やフォローでは、それに特化した部隊を用意しています。このように、アメリカにおける営業プロセスでは、分業とアウトソーシングがしっかりと機能しています。もともと組織全体がアウトソーシングを前提としたかたちで構成されていて、分担された役割や目標のもとに運営されています。

一方で、日本企業の場合ではどうでしょうか。日本企業では、営業がすべてのプロセスを一人で対応しているケースがほとんどです。アポ取りから受注後の顧客フォローまでをすべて営業が担当していて、分業がなされていないのです。

日本企業に浸透していないマーケティングの本質

いきなり部分的な業務を分業しても上手くいかない。

なぜ日本の営業やマーケティングの現場では、分業が進んでいないのでしょうか?それは一言でいうと、本質的な自組織の変革につながるソリューションがなく、分業や改革が一過性であるからです。例えば、あなたの会社の営業マンが商談に集中できるように、アポ取り部分の分業のために外部企業に委託するとします。

しかし、一社一社全く異なる状況と担当者に対して良い関係を築くプロセスにおいては、いきなり部分業務だけを分業しても、結局連携が取れず成果に繋がらない場合が多いのです。

それでは、どうすれば「分業」が日本企業に浸透するのでしょうか?そのためには、組織におけるマーケティング部門のあり方を変える必要があります。

1. マーケティング部門が企業規模や役割によって明確に細分化されている

外資系企業では、そもそもマーケティング部門の組織におけるあり方が違います。日本企業では「マーケティング部」や「営業企画部」として存在することが多いですが、あくまでも営業組織の意思決定や方針のもとに手段を通して支援する場合が殆どです。

それに対して外資系企業では、マーケティング部門を非常に重要視しています。ターゲットとすべき規模や属性、製品によってコミュニケーション手段は異なるため、組織を細分化し、それぞれにスペシャリストを配置しています。

2. 営業部門と同じく明確な目標を持ち、評価されている

日本ではあくまでも営業目標からの逆算が多く、マーケティング組織があったとしても営業と違い厳密な目標があるケースは少ないです。一方で外資系企業では、営業部門は売上目標をもとに活動し、マーケティング部門は商談額や商談件数、マーケティング部門から生み出した受注額などの目標をもとに活動します。

このように、マーケティング部門も営業部門と同じように売上に関わる目標を厳密に持っているのです。

3. 多様な手法を計画的に実行している

前述の通り、しっかりとした目標を持ちマーケティング部門が取り組むと、顧客との接点はインサイドセールスやデジタルの活用、イベント開催などの多様な手段を計画的に検討、実行することが求められます。それにより、個々の活動ごとに明確な目標値が存在します。このため、外資系企業ではいち早くマーケティングオートメーションの導入が行われ、デジタルを活用した技術や手法もどんどん進化しているのです。

4. 厳格なルール下での顧客管理が行われている

もう一つ、外資系企業のマーケティング部門が行っているのが、徹底した顧客管理です。顧客情報や、訪問した時の活動履歴などの情報を蓄積し、どれだけ見込みのある企業か、いつ頃に受注が発生しそうか、ランク分けや定義づけをしながら厳格な情報管理を実施しています。

おわりに

以上、海外の外資系企業と日本企業におけるマーケティング組織の違いと、外資系企業の組織のあり方を日本企業に浸透させるために必要なことをご紹介しました。

営業マンは一つひとつの顧客との商談に集中するのがもっとも重要な仕事です。一年、二年先の顧客や市場の動向までをすべて自力で把握しようとしては力が分散してしまいます。そこをカバーするのがマーケティング部門の存在意義であり、もっとも価値が発揮される仕事なのです。

参考書籍:『少人数チームからはじめる失敗しないBtoBマーケティングの組織としくみ』

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